新しい机がやっと来ました。
一時オーダーメイドにしようと決めて、工房まで出かけたくらい熱心に選んでいたのですが
打ち合わせの日程が合わぬままに時がすぎてしまい
結局購入することで落ち着きました。
それでも、楽しみに待っていたので
嬉しさもひとしお・・・
さっそく部屋にすえて、そしておおがかりな模様替えの続きをはじめたのですが
その途中で思わぬ出来事が!
それは…
机に傷をつけてしまったのです。
我が家に来て滞在時間わずか2時間で…傷。
なんと可愛そうな机。
濃い茶色の表面から、ほんの少しだけ、3ミリくらいですが、白い地肌がのぞいています。
瞬間
正直ちょっとクラッときました。
とてもとても悲しい気持ちになったのです。
そのまま元気をなくしてしまい夕刻まで時を過ごしました。
夕刻
えいやっと心を奮い立たせて近くのホームセンターへ。
そう、「家具の傷隠し」なるものを買いに行ったのです。
「家具のマニュキア」というものを買って帰ってきました。
そして早速塗ります。
全10色。そこから3~4色を選び、乾かしながら何回も上塗り。
そして、最後に艶出しを塗ります。慎重に慎重に。すると…
とっても不思議なことがおきました。
机にではなく、わたしの中に。
とたんに、机がいとおしくてたまらなくなったのです。
まっさらで、新品で来たときよりも、ずっとずっといとおしい。
これは、私の机。世界にたった一つだけの私の机。
そう思うと、嬉しくなって、つい机にほおずりしてしまいました。
傷って、不思議です。
ふと、昔に見たドラマの台詞を思い出しました。
確か、幸田露伴が娘の文に言った言葉だったと思うのですが
(とても昔のことなので、しっかりとは覚えていないのです。違っていたらごめんなさい)
「お前の傷こそが、大切なのだ」
「おまえの傷こそが、お前なのだ」
といった意味の言葉でした。
「傷」というのは「欠点」というような意味です。
おりしも先月は、コーチトレーニングプログラムで
「強み」のクラスを運営していました。
「強みとは、いい、悪いの判断を加えない、その人の持つ思考や言動のパターン」
これを定義に、4週間、「強みを見つけ、生かす」ということについて
参加の皆様方とディスカッションやエクササイズを重ねたのですが。
自分自身、とても理解していたつもりだったのですが
体のそこから「わかった」気がしました。
傷はそのものらしさ。
傷は個性。
傷があるからこそ、輝く。
傷もまた、強み。
そして
どうして机に傷がついたのか
なんとなく、わかったような気になりました。