「そして、若者は旅立っていった~クライアントさんからの手紙」

今日は

了承をいただきまして

先日クライアントさんとやり取りした手紙を載せてみます。




「どうしても解消できないことや悩みがあり、

自分をもっと成長させたい、もう一度自分を信じられるようになりたいと強く思い、

先生のセッションに飛び込みました。



初めて先生とお話ししたとき、

自分の中の大きな心のしこりが溶けて、体全体に広がっていく体験をしました。

こんなことが現実に起こるのだと驚き、感動しました。

ずっと苦しくて自分だけではどうしようもなかっただけに、本当に救われた気持ちになりました。




セッションでは毎回自分なりに課題を設定して取り組みました。

できるだけ自分の中で事前に準備して、

こんなふうになるのかなと見通しをつけるようにしていましたが、

セッションは予想外の展開ばかりで、なのに安らかで、癒される時間でした。


セッションを受けていると、自分とは思えないほど勇気を出して行動に移せたり、

不思議なことがあれこれ起こったり、周りの人との関係が変わったり、

日常生活がなんだかドラマチックで充実したものになりました。




能力や技術の前に、自分自身のあり方や生き方を大切にしていきたいと思いましたし、

自分の中に求めていこう、自分につながろうとするうちに、

周りの目は気にならなくなり、自然と自分を信じられるようになりました。
つらくて、取り除きたいことであっても、

実はそれには自分自身を磨き向上させようとする深くて前向きな意味があったのだと

理解することができ、今後の自分の生きる方向を見つけることができました。

過去と現在と未来が一直線につながる大きな気づきがありました。


自分の生き方・あり方の大きな転換点をともにしていただき、

私の人生を変える貴重な時間を過ごすことができました。

本当にありがとうございました」





「振り返ってみますと

あなたの中の『何か』が(真の輝きが)音を立てて外へ出てこようとしている
< font size="2" face="Meiryo UI">そういう時期だったのかなとあらためて感じております。



解き放たれたい!という『あなた自身の輝き』は、

メッセージを、ずっとあなたの体や心に送っており
それを「採択しよう!」と決めた
その証しとして形として「セッション」の場にお見えになった、という感じでしょうか。

ですから

わたしとしては『何をした』という感覚があまりありません。

豊かな光の河の奔流があることがわかっており、もうそこに見えており。

その前にはまっている水門の小さな「板」の一枚を取り除こうとしているあなたの

その取り除かんとする手に手を添えてほんの少しだけ力を添えてみました、という

感じでしょうか。



光の奔流はもう、あふれることが決まっていたのです。
溢れるべくしてあふれ…そして、これからあなたらしい人生、

あなたの持って生まれた特質、能力は

とても生き生きと、あなたご自身と、周りを満たし、豊かに彩ってゆくのだろうと感じています。

といいますか…絶対そうしてくださらないと、

わたしは承知しません、という思いでいっぱいです。




ゲームやアニメや歴史や物語の世界…なんでもいいのですが。


主人公には必ず、

成長脱皮の前の「産みの苦しみ」の時期があります。

そういうときにふと偶然に立ち寄った森の奥の館や、深い山奥の洞窟や…

そこで庵を結ぶ老人とか、魔女とか(笑)

そういうものに出会って

火を囲みながらいろんな話をしたり、ワインを一緒に飲んだり

怪しい?呪文やアイテムをもらったり。

現実世界と切り離された時間と空間で

『自分と出会う(生まれ直す?)』時期を過ごします。



ここは(セッションとは)そういう場所なのだ、と思います。

その空間で何かを見つけ、あるいは取り戻した若者は、再び現実世界に戻って旅を続けます。

そしてやがて、

その宝をみなで分かち合い、『世界を変える』ことをしていくのです。



あなたが、あなたらしく存分に輝いて、自由自在に力を発揮されますことを願っています。

そして、どうぞ、「使命」を、果たしてくださいね!

使命、と硬く書きましたが

その人らしさ全開で生きること、何かを為すこと、

そして楽しむこと、そのものが使命だと思っています。

あなたの響きを十分に、どうぞ、どうぞ存分に奏でてくださいね!」






そして

彼の人は旅立って行った。自分の生きるべき世界へ。

光る太刀をたずさえて、

マントをひるがえして。

今日みたいに空の綺麗な日は

ここに立ち寄り、しばし時を過ごしたたくさんの「旅人」たちのことを思い出します。

そして、その活躍の姿を想像します。

またいつでもいらっしゃい。たまにはまた一緒に火でも囲みましょう。

旅の武勇伝を聞かせてくださいね、などと思いながら。




わたしにとって

個人セッションとはこのような感じの場所、でしょうか。


人生の醍醐味。

自分が生きている意味を感じる瞬間。

それはまさに「ともに火を囲む場」にいるとき。

その人の「旅」のとても大切な一場面に出演させていただき

その人の、ある意味「今なんです!」という瞬間を

探究の時を一緒に過ごす瞬間、といえるかもしれません。





「時空を超える~にっぽんの『語り』の力」

先日

演劇ワークショップ参加のため東京にいましたが

もう一つ、目的がありました。

それは

「講談の個人レッスンを受ける」。

友人の紹介で急きょ実現。

初の『伝統芸能』の世界です。

粗相があってなならぬ、失礼があってはならぬ…と

先生のために厳選した「俊寛」(喜界島限定黒糖焼酎)と「そらきゅう」片手に

緊張しながらレッスンの場所に向かいました。

前日は演劇ワークショップで

そこにはもちろん、発声なども含まれており。

これらの「演劇」の「方法」のルーツはよくわかりませんが多分

外から(外国から)入ってきたもの。

考えてみると、日本の伝統芸能には特別な「発声練習」なるものは存在しない。

(多分…違っていたらすみません)

そういえば

居合の練習の時も「筋トレ」や「体力つくりのための基礎練習」

といったものはなかったな。

最近行っていないので偉そうには書けませんが。

これらはわたしにとって大変面白く、そして興味深いことです。

さて

初めて生で接する講談の世界は

演台(釈台と言うそう)に座った先生。そして一本の張扇。

声と言葉、ただそれだけによって織りなされる「一大スペクタクル」。

それはまるで合戦場にいるかのような。

映画を見ているような、ハイビジョンの映像を見ているかのような。

目に浮かぶのは色鮮やかな甲冑の列。たなびく旗印。

そして

聞こえるのです。感じるのです。

馬のいななきに、武将が呼ばわる大音声にどっとざわめく周囲の空気…。

これらが、

声とリズムと抑揚、呼吸…それらのみによって表現される。

これはすごい。

一席が終わった時に

自分の体から自然と拍手が沸き起こり。

もう、拍手しないとやってらんないよ、という感じでしょうか。

恐るべし。

いとも簡単に「時空を超える」日本の語りの力。

さて。

なぜこのようなことが起こるのだろう??

と考えてみたのですが。

もちろん、演者のすごさなのですが。

一つは「型」なのだと思います。

わたしたちの体に刻まれた共通の「型」。

リズムといっていいかもしれません。

伝統芸能はいわば「タイムカプセル」。

百年、二百年前から基本、変わることなく

わたしたち日本人の体と心を震わせ、感動させてきた

「型」を継承しています。

わたしたちの祖先から今に渡って、細胞に刻み込まれているリズム。

日頃は忘れていても

決して消え去ることのない、遺伝子に組み込まれたリズム。

それらを瞬時によみがえらせる「何か」がある。

美しく格調高い「言葉の力」。

それはもちろん、シェークスピアのセリフなど…

なんでもよいのですが

中でも「日本語の持つ軽快なリズム」が人の体と心をみる間に開き

元気にしていくさまは、いつも見ていて驚くばかりです。

それはまるで

和太鼓を聞くと、その地を揺るがす響きに自然と誰でも体が動いてしまうような…

そんな感じでしょうか。

前出の演劇ワークショップの際

一人の男の子が

「丹田で声を支える、という感覚がわかりません」と。

その子の、上に向かってひょろりと伸びたその肢体はのびやかで。

が、言い方を変えればどことなく「安定していない」。

生まれたときからイスとソファの生活。着物を着ることもほぼなく

見るからに

畳の上で「座す」「立つ」という感覚を(技術を)もはや伝承していない体といったかんじで。

ああ、こういう子こそ、和の伝統を受け継ぐものをやるといいのにな、

と思ったことでした。

それこそ講談や落語、能。書道や華道…和限定ではないですが

薪割りとか(笑)。

話がそれました。
わたしたちの体を開き、心を開き、時空を超え。

わたしたちの中に備わった「エネルギー」を活性化してくれる。

いえ、きっと、誰もが生まれついて持っていた「生きる力」のようなものを

よみがえらせてくれる

そんな気がする

にっぽんの「語りの力」「言葉の力」。

興味は尽きません。

…余談ですけれど

一番嬉しかったのは、講談のレッスンの開始が

静岡茶と最中で「まずは一服」からはじまったことだったかもしれません^^


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