「神の島のマリア様の気持ち」

長崎セミナー翌日

神の島のマリア像を見に行きました。

着いてみると

神の島というところは、鳥の声と風の音しかしない…つまり

人工物の音(エンジン音など)がほとんどしない静かな場所。

小高い山の上には白い壁の教会が美しく、

そして、山から見下ろす岬の先端にマリアさまはいらっしゃいました。

案内の長崎の友人いはく

「振り仰いでお顔を見るとどきっとする」

と。

とても厳しいお顔をしているのだそう。

マリア様には珍しいお顔だ、と。


強い向かい風の中

岬の突端に立つマリア様。約4,5メートルの堂々たる立ち姿。

口角をきゅっと強く引き結び、海のはるかかなたのそのまた向こうをじっと見つめるその表情。

その視線の先を見ると

この長崎という地が

古くから、たくさんのもの…それこそ、新しきもの、よきもの、そしてそうでないものも含めて

海の向こうから多くのものを受け入れてきていた土地なのだろうなと

そんなことをふと感じます。

この、海の入り口に立って、それらを受け入れ、また、悪しきものから

この地を守っているかのような、そんなふうにも感じられ。

ふと

マリア様の気持ちになってみたい、とそんな気持ちが起きました。

なぜだかわからないのですが。

ああ、それはいい。そうしよう。やってみよう。

で…。

両手をすっと軽く広げてみました。

てのひらを前に向け、4本の指は軽く曲げ、親指も軽く曲げててのひらに添えます。

右足は半歩前に踏み出し、

そして左足の膝は軽く曲げ右足に寄せ。

彼女の姿をよく見て、寸分たがわず「再現」するのです。

そうすると、前に出ているのは右足ですが

重心は両足のちょうど中間、地面に向かって真っすぐに落ちているのが体感できます。

肩はとてもリラックスして力が要らない。

つまり、ものすごく安定感のある、まるで地球に吸い込まれるような

立ち方をしていることがわかる。

そしてさらに

あごをくっ…と引いてみます。彼女がそうしているように。

そして、口角をあげ、きゅっと力を入れ…遥か水平線に視線を置きました。

体中で感じる向い風。

ああ、いつも、この風を受けていらっしゃるのか、とそんな考えが頭をよぎります。

が、それも一瞬。

深い深い一呼吸をおいて

体の奥からわ~っと湧き上がってきたその感覚は。

言葉にするならば

「覚悟」と「決意」。

深い愛に裏打ちされた、決意と覚悟、とでも言いましょうか。

何があっても、わたしはここに立ち続ける。

そして、すべて見続け、受け止め、そして守り続けるのだ、と。

驚くほど静かな中に、何もゆらぐものがない。

自分の体から

余計なものがすべて洗い落とされ、

たった一つの強い「思い」とともに

ただ、しっかりとそこにあり続ける…そんな感覚をしばらく、そこで感じていました。

両手を広げ、深い呼吸とともに。

鹿児島に帰ってきて4日。

今も、あの「形」をとると、体の中に彼女を感じることができます。

どこまでも続く海の色とともに

自分の中に瞬時に生まれる

ぶれることのないまっすぐな軸を、再現することができます。

それはとても心地よく、すっきりと

あるときはわたしを助けてくれるのです。

まとめると

NLPでいうところの「モデリング」と

「アンカリング」

(よいパフォーマンスを生み出す体と心の状態を自分の体に刻み込む)をやりました、

というお話なのでした。

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