「深知今日事ーふかくこんにちのことをしるー」

丁寧に、真剣に、大人と同じく尊重し、本質を、平易にー子どもへの言葉

 

 

 

 

コタロウくんの質問

「食虫植物は筋肉もないのにどうやって素早く動くの?」

(わたし「そりゃそうだ。君すごいね」)

 

 

 

  *    *    *

 

 

「食虫植物いうてもウツボカズラみたいにただ待っとるのもあるんや。

コタロウくんがいうとるのはハエトリソウやね。

 

 

 

 

 

 

コタロウくん見たことある?

あ〜、テレビで見たんやね。

 

 

 

ハエトリそうの葉には、3つの針がついとるんや。

その針に、一度触れただけでは葉はとじないんや。

2度触れたときに閉じるんや。

 

 

 

 

 

 

一度触れたときに、ある物質…まあ名前難しいからこんなん覚えんでもいい。

「ある物質」としとくけど、

それが発生するんや。

そして。2度触れたときに2度分発生する。

 

 

 

その物質がある分量を超えると、

そこに電気みたいなものが発生するんや。

そして葉がぱたっと閉じるんや。

 

 

 

(中略)

 

 

 

コタロウくん、植物育てたことある?

肥料がいるの、知っとる?

 

 

 

肥料には三大肥料いうのがあって

「窒素・リン酸・カリウム」…せっかくやから今日これ覚えよか。

「ちっそ・りんさん・かりうむ」

はい、ゆってみて。

 

 

 

その、ちっそが大事なんやけど、

ハエトリそうのところにはなかったんや。

 

 

 

だから、

こういう方法を編み出して、ちっそを取り入れようとしたんや。

(わたし「へえ〜!!!」)

 

 

 

 

 

 

『人と違う』ことをすることで、

生き抜いてきたんやね」

 

 *

 

 *

 

 *

 

というやりとりを車の中で聞きながら来たんですが、

聞いた時は大感動だったんですが、

全然再現できない。

(ほとんど忘れている…)

 

 

けど。

 

 

「ちっそ」

も言えない子どもの(何度やっても「ちっと」になる?)

 

 

 

「へえ…」

「へえ〜!」

 

 

 

という声は、

未知の世界にガツンと触れた喜びが満ち満ちていました。

 

 

 

 

この、ハエトリそうの先生の熱意。

よかったです♪

 

子ども相手でも、全く揺るがない「研究者魂」と言いますか、

細かい差異をおろそかにしない説明ぶりで、

 

でも、平易。

 

 

 

この子の感動は、

案外そんなところからも生まれているのでは、と思ったり。

 

 

 

 

 

 

 

昨日も移動中、聞いていたんですが、

ここの先生方(夏休み子ども科学電話相談です^^)

の共通点は「受け入れ力」のすごさ。

 

子どもなので、話がどんでもない方向に行くこと多々あり、

でも

 

 

 

「へえ〜、そうなんだ」

「なるほど〜」

「○○くんはそうなんだねえ」

 

 

 

と必ずいったん「受け取って」から、静かに本筋へと戻して行く。

 

 

 

大人のコミュニケーションはかくあれかし

(お釈迦様の掌状態)

 

とも思う。

 

 

 

 

 

アーカイブ
Copyright © Communication Works All Rights Reserved.