ウエディングプロデュースの会社にいた頃の話なんですが。
当時流行り始めていた「人前挙式」の台本を、
近隣のホテルの婚礼担当の人たちがもらいに来ていたのです。
「どんな風にやるのですか?」
「進行台本を下さい」
と。
わたしのいたプロデュース会社の社長の方針は、
「惜しげなく、全て与える(空いた空間に、また新しいものが入ってくるのだから)」。
同地域のホテルの方々にも、台本や、
その際に使う革のフランス製(だったかな?忘れた)のかっこいい署名シートや…
そんなものを全て。
つまり「挙式を美しく、厳かに、新郎新婦とご列席の方々、全ての心に
一生残る最高の時間と空間になるための演出を」
惜しげなくお伝えしていたと記憶している。
(今考えても本当にすごいな、と思う)
で。
いつだったか。
プロデューサーを辞めてからだったかもしれないんですが、
「見た」のですよね。どこかの式場で。
とてもそっくりな台本と進行で人前挙式をやっているところを。
その時、ちょっとびっくりしながら思ったのです。
「同じものをやっても、こんなにも違うものなのか」
と。
どうしてこのことを思いだしたかというと、
知人がこの度、新しいことを学ぶことになりまして。
で、その方が、ちらっと、
「他にもやっている人はいるし、もっと早くから取り組んで、もはや形になっている人もいる。
けれど…『どうせ自分は』と言ってしまうのはもったいない」
と。
ほんとうに、その通り!(どうせなんて思う必要なし)
「これまでに様々な体験をして、いま、この瞬間にいる、という、
その『これまでの体験』込みですごいと言いますか。
あなたが今後、されることは、
それ単独ではなく、これまでのあなたの『すべて』の上に乗っかって、
構築され、これまでの全てと渾然一体となって、
ますますあなたならではの『価値』を発揮していくことになると思います」
とメールを送ったのですが。
世の中の1000人が1000人、同じことをしたとしても。
この世の中に形となって現れるものは全部違う。
元は同じ水でも、あなたという「地層」を通って、
唯一無二、その人だけの「ミネラル含有の水」になって滲み出てくる。
子供のころの記憶。身体に刻まれた体験。
やってきた仕事。
喜び、悲しみ。
何度となく味わってきた心震える感動の瞬間
本当の望み
そして、何より「それ」を通して、どんな思いを表現したいのか
全て、みんな違う。
こんなにも違うのに、
その「唯一無二」の「そのあなた」を通して出てくるもの、
この世界に表出されるものが、ありきたりなものであるわけがない。
そんなことあるわけがない。
そして、この世界には、
「そこがいい!」
「あなたのそれこそがツボにハマる」
という人たちが必ずいる。
そういう人たちと出会うことになっている。
例え万人「そのこと」をやっている人がいたとして、
神様は、「あなたに」「あなたの方法で」
表現してほしいのだ。
発信して欲しいのだ。
だからこそ、神様はこんなにもたくさん人間を作った。
早いもので、今年もあと少し。
2023年、何かを始めようと、少しドキドキしながら動きだしている「あなた」。
よろしければこの言葉、心の中にinしてお進みください。
(心から応援しています)