「深知今日事ーふかくこんにちのことをしるー」

春のセンバツ、市立和歌山の川辺謙信主将の宣誓がすごかった件(「心を掴むプレゼンの枠組み」にのっとっていた件)

 

 

 

 

 

 

 

一昨日の春の甲子園の選手宣誓が、よかったのですよね。
短い中に「物語」があった。
短い中に聴衆の意識を過去から今、そして未来へと連れていく壮大な「仕掛け」があった。

 

 

 

●「高校野球は100年以上にわたる長い歴史の中で、幾多の困難や、
苦難を乗り越えながら発展してきました」

 

そして「大正、昭和、平成、令和…」と言葉で繋ぎ、
イメージを喚起し、一瞬のうちに観客と共に時間を旅する。

 

(そうだ、そうだぞ!ずっと、いろんなことがあった。
本当にいろんなことがあった。よくここまで続いてきた…と涙するわたし)

 

  ↓

 

●「わたし達は、今、大好きな高校野球を続けることができています」

 

現在に到着。
今、その高校野球を共に「見ることができている」
自分たちにも「氣づく」聴衆。自分たちも今ここにいるのだ。
「わたしたち」の中に入っているのだ。

 

(本当、奇跡だわ〜!感謝だわ〜!と、もはやここで、

心は野球以外の全てのことに飛んでいるわたし)

 

そしてさらに今の(課題)を提起。
「そして現在、野球人口が減少する中…」

 

  ↓

 

●「この大好きな高校野球をさらに魅力あるものに発展させ、
未来の高校球児へとつないでいく責任があります」
「今まで支えてくれた全ての人たちへの感謝を胸に、仲間を信じ、
そして、未来のために、全力でプレーすることを誓います」

 

みんなの目を、意識を、未来へ。未来のありたい姿へ。
(だよ!その通りだよ!わたしもそうする!という熱い塊が胸の中に沸いているわたし)

 

 

 

美しい。

なんて美しい流れ。

 

 

 

 

 

これって、昔学んだ、
「インフィニティ(♾️)ストラテジー」だったか、

 

の枠組みなのですよね。

 

 

「過去の出来事をつなぎ、橋をかけ、今につなぎ、
そこから今度は未来の好ましいイメージへとさらに繋げていく」

 

という構造が書かれた説明の紙をもらい、
(その紙にはまさに「♾️」の形の図が書き込まれていました。ちょうど真ん中の交差点が「現在」)

 

 

 

それをギュッと手に持って、実際にフロアをうろうろとしながら
(過去・現在・未来と動き回りながら)
何回もプレゼン練習をしたものです。

懐かしい。

 

 

 

 

 

さて、人というものは。

 

 

 

生きていく上で「物語」が必要な生き物なのだ、と思います。
「つながり」が必要な生き物なのだとつくづく思います。

 

 

時のつながり。
先人たちとのつながり。
思いのつながり。

 

未来の子どもたち。
まだ見ぬけれど、
確実に自分たちの思い、行動の延長線上に
存在することになるであろう
人たちとのつながり。

 

その結果出現するであろう世界とのつながり。

 

 

 

その「滔々たる流れ」の中の
「意味ある一人」として
「意味ある一瞬」を生きている。

 

自分も、「それ」を担っている。

 

 

 

そう思えた時に、
今持っている錘(おもり)は軽くなり、
歩むエネルギーが湧いてくるのだ、と思います。

 

 

 

 

この「つなぐ」という仕組み。
歴史上の偉人の「人を動かした名プレゼン」をみてみると、
この「つなぐ」ことをやっているプレゼンが結構あるのですよね。
(♾️などと名づける以前に、人の心が動く時の、とても自然な流れなのだと思います)

 

 

 

自分の「大切な思い」を誰かに伝える必要のある人。
大勢の人に、自分の「思い」を伝えて、揺り動かしたい場面のある人

 

 

 

 

興味のある方はぜひやってみてください。

 

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