ずいぶんと遅いごあいさつになってしまいました。
みなさま、よき新年をお迎えになられたことと存じます。
わたしのお正月ですが
見たかった映画をまとめて見に行ったりと
そんなことをしていました。
ちょっと時期がずれたこともあってか
わたしが見ようと思っていた映画は
どれも一日一回の上映しかなく。
まずは朝の8時半。
寒い。
…誰もいないんですね。あの時間帯の映画館って(笑)
でも、おかげでいつもは目に止めないかもしれない
ちょっと素敵な光景に出会いました。
朝もやの中
真っ赤な頬をした男の子が
年配の女性の手を引っ張って
「ねえ、はやく!はやく!」
息せき切って
映画館に通じるエレベーターの前へ。
会話から
お孫さんと、せがまれて連れてきたおばあちゃんとわかり。
一緒になったエレベーターの中でも
駆け出しそうな勢いの男の子。
つい、声をかけてしまいました。
「戦隊ものですか?」
すると下から男の子が
「ううん!イナズマイレブン!!」
「…ああ、サッカー??」
「うん!!」
もう、その場で体がジャンプしている。
うわ~。
「映画」(ごとき)←ゴメンナサイ
でこんなに幸せそう。
こんなに「生きてる」人をみたのは久しぶり。
全身で楽しんで、喜んでいる人って
(人のそういう状態って)
それだけで周りを幸せにしますね。
そして夜。
今度は声をかけられました。
9時50分から始まった映画が終わったのは12時前。
帰り道
駅の構内を早足に歩いていたんですが。
「…あの~」
振り向くと、男の人が立っていました。
30代くらいの
背の高い、人のよさそうな方でしたが。
「あの…新年会ですか?」
「いえ…」
「あの、変なンじゃないですから、あの…」
「映画です」
そう言って破顔してみました。
その後
「何を見たんですか?」「面白かったです?」
のやりとりがあり
「ええ、とっても面白かったですよ。じゃ!」
でその方とはお別れしたのですが。
歩きながらなぜだか顔がほころんでしまって。
なぜかというと
きっと
「映画ごとき」で
今の自分は、朝のあの男の子のような顔をしていたんだろうなあ
と思ったからです。
寒空の下
コートに手を突っ込んで前のめりに歩いていても
「声をかけられる」くらいに
きっと何かほわほわと幸せそうな顔で歩いていたんだろうと。
ただ喜べる自分。
それが隠せなくて
メタメタ顔に出るくらいに
「幸せです。最高です」な顔になる自分。
…新年早々、なんていい傾向なんでしょう。
新しい年。
もう手放していいかな、というものが
さらに増えたような気がしています。
今まで自分を守るために必要だと思ってきたいろいろなものに
お礼を言って手放す時が来ている気がします。
余計なものをさらに落として
いついかなるときも自分の最高の音色を奏でる鐘のように
すっきりとした状態でありたいと願っています。
そのために
「楽しむ」「喜ぶ」ことは、わたしにとって
今年もとても大切な要素になりそうです。
皆様は
この1年をどのようなご自身として
過ごしてゆかれますか?