「深知今日事ーふかくこんにちのことをしるー」

「衣擦れの音」

一昨日の
隅田川水上バス~浜離宮~鯛めしという
「江戸~東京、五感を満たす春の旅」
をご一緒したのは吉田朱音さん。

吉田さんはNLPトレーナーでいらっしゃます。
そして
お茶をたしなみ、日本文化に造詣深く…ま、一言でいうと

「日本大好き」

な方。

 

吉田さんと「日本文化」をネタによもやま話をしながらの旅だったのですが

その中でのこんなお話がとても印象に残っています。

 

「お茶は『気配を察する』世界」

 

もてなす側は、お客様の「気配」を察して、もてなしのタイミングを知る。

お客様の最後の一人が茶室へ入り「パタン」と戸を閉める音。

お茶を「ずっ」と最後の一口まで飲み干す音。

お客様の衣擦れの音。

 

「『音』が、合図となっていることがとても多いんです」

 

手を叩くとか、ベルが鳴るとか、ましてや言葉で…何かお客様から「合図」があるわけではない。

目を開き、耳をそばだて、まさに空気を察することで

お客様にとって絶妙なタイミングをはかる。

 

なんと高度な「もてなし」だろう、と思いました。

 

「お茶室にはいると、本当に『音』に集中します。その瞬間に集中します」

 

「コミュニケーション」を通して

自分自身や世界とのかかわりを、

その可能性をひらく仕事をしている者として

「細やかな差異に気づく」感覚をいかに磨いてゆくのか、その重要性については

お互い語りつくせないくらいの思いを持っているのですが

 

「本来私たちが持っている文化」の中に

それを磨くカギがもともとある。

見つけ直し、思い出すべきものは最も身近なものの中にある

 

ということを二人で再確認することのできた、たいそう貴重な時間となりました。

 

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