昨日から東京にいます。
わたしの「桜」のリクエストに
人でごったがえす上野を横目に見ながら
知人が連れていってくれたのは
神田川。
両側から川になだれ込むように咲く
花の並木が
何キロでしょう…
1~2キロは続いています。
一本の桜がとても太い。
花なんですが
「たわわ」
という言葉がぴったりです。
知人はこの神田川のすぐ近くの
生まれ育ちで
自分のホームタウンに
連れてきてくれたわけです。
おかげで
一人で観光名所を回るのでは見ることが
できないものをたくさん見て、感じて
体験することができました。
何より
わたしが頭だけで知っている知識、情報に
リアルで生活している人の思い出や体験が
かぶさってくるので
なんとも面白い。
人が集まる桜並木や庭園、そして
それらをつなぐ路地や小道も
がぜんいろいろな(生き生きとした)表情を帯びてきます。
「おじいちゃんの行きつけの蕎麦屋」
「ここ、昔よく自転車でダッシュしてた」
二次元の情報が三次元になって
いっきに生彩を帯びるというか。
どんな歴史も今に繋がっているんだと
実感する瞬間。
「ここで子どもの頃
よく肝試ししてたんですよね~。
すごく怖かった!」
神田川からむちゃくちゃ急な坂を上って少しいった
ところにある
それはそれは広大な墓地。
雑司が谷霊園だそう。
「あ、みます?あるんですよ。えーと…
夏目漱石」
見ます見ます。
ぜひとも、ということでお墓参り。
こんなに広くて風情のあるお墓なんだからとちょこっと携帯で調べてみると
いるわいるわ…。
ジョン万次郎に小栗忠順
小泉八雲、他にももろもろ…
書ききれないくらい!
「あなた、こんなところで肝試ししてたんですか!?(なんてうらやましい)」
つい、声が大きく。
そのまま
お墓探しに没頭しそうな心地になりますが
ここはこらえて…
(だれか、雑司が谷霊園マップを作ってくれ!と願いつつ)
この方のお墓に
幸運にも巡り会うことができました。
「ジョン万次郎の墓があるって
分かってたら
ぜ~ったい、肝試しの集合場所
『ジョン万前』にしてたのになあ…
残念」
無邪気な知人の声を聞きながら
またまた歴史と今ががっつり交錯する瞬間に
立ち会った気がしたことでした。
こういう瞬間かこたえられません。
生きた「旅」をわたしに体験させてくれた知人に心から感謝しています。
桜が最高に美しかったという話に
なる予定だったんですが。
霊園の話になってしまいました。
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