「深知今日事ーふかくこんにちのことをしるー」

「開花」

ホームページの作り変えを進めているのですが

そのためもあって

あらためて以前受けた

「最高のプロフィール講座」の

十数ページにおよぶ「自分について」書き記す冊子を開いています。

その中に「尊敬する人は?」という項目があって

すっと浮かばなかったのですが

この数日を経て

わたしのクライアントさんたちみなさん、わたしにとって「尊敬する人」だなあという思いを

新たにしています。

それは

わたしにとってみなさんが「自らの旅」の途中で

自分の持って生まれた本質を見事に開花させ、その美しさで、輝きで、存在感で

周りに大きな影響を与えるというプロセスを

たどっている方々だからです。

みな、果敢に、勇気をもって、その道を歩んでいらっしゃる。

そりゃあ、平たんなみちばかりではなく、たまには茨の道であったりも

するときもあるのかもしれないのですが。

何より、旅を楽しみ、自分自身を愛し、慈しみながら進むことをなさっている。

先週末

そんなおひとりにお誘いを受け、バレエの公演を見に行きました。

今回の公演で、その方はソロを踊られるということでした。

その方のソロパート、すばらしいものでした。

1500人が取り囲む舞台上。

少しだけあごをくいっと上に向けて

優雅な足取りで現れたその方は細い首をまっすぐに立てて、微笑みを浮かべています。

その踊りのなんとチャーミングなことか。

自信に満ちていて高貴、そして軽やかでとても楽しい。

舞台上の楽しさと躍動感が客席にぱあっと伝わってきます。

キャラクターと曲の雰囲気を余すところなく体現した踊りでした。

不覚にも涙がこぼれてしまいました。

この方と出会ってから3年ほどでしょうか。

わたしは、この方が今回の公演で選ばれてソロパートを踊ることになった訳を知っていました。

いえ、もちろんわたし一人の思いなのですが。

たいそうな練習を積み重ねてこられたからなのですけれども

でも、それだけではない。

中村公子のコーチングna日々♪

この方がずっと、自分の中を見つめ、自分と語らいながら

あるときは余分なものを手放しながら

自分の中の宝を再発見し

「自分の軸」を確立してきた

プロセスをわたしは知っていました。

「自分とは何者なのか」

「自分らしくあるとはどういうことか」

「自分はどうありたいのか」

「何がしたいのか」

そこと再びつながる道が強まるにつれて

この方はますます輝きをましていったように思います。

仕事でも、独自の企画を立ち上げ、形にしつつあるこの方。

その体から発せられる静かな自信。喜び。生き生きとした充実感。

「ソロを踊るんです」

との言葉を聞いたときとても順当な気がしました。

今のこの方が発する「もの」に、一流のアーティストである先生方が

気づかないはずはない、と。

2階席の隅々にまで優雅な視線を送って

それから手を胸の前において深く腰を折り、片膝をついた彼女。

長いまつげを伏せ、ゆっくりと深くこうべを垂れました。

ほんとうにほんとうに美しかった。

終演後

舞台裏にお邪魔して

「素敵でした」

とハグをした、その彼女のあまりの細さ。

数週間前にあった時よりもさらにさらに細くなっていました。

客席を巻き込んだあの存在感が、この細い小さな体から発せられていたなんて。

到底信じられないくらいの華奢な体でした。

この方が、この瞬間にどれだけの持てるものを注ぎ込んできたのかを感じた気がしました。

人が

「その本質」を余すところなく表現し、輝かせるとき

自分であることの喜びをただ歌い上げるとき

その細胞からはこんなにもすごいパワーが生まれるものなのか。

こんなにも大きな影響を人に与えることができるものなのか。

細い肩をきゅっと抱きしめながら

たくさんの気持ちがあふれてきて

「よかった。よかった」と

ただ繰り返すしか能のないわたしなのでした。

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