「深知今日事ーふかくこんにちのことをしるー」

「どの音を出したいの?」

中村公子のコーチングna日々♪-未設定

クライアントさんが

中村公子のコーチングna日々♪-未設定ご自身のピアノの先生から

「もっと練りこんだ音を!」

と言われたんです、と

大興奮で話してくださいました。

その先生の音は

一音の中に

色々な音が聞こえるのだそう。

たくさんの糸、たくさんの布が折り重なり

幾重にも重なって奏でられる

パッチワークの美しい布のような音。

「あなたの音は

ぱーんとはった木綿布一枚!って感じなのよ」

と言われて…

と、その方は弾むような声で

続けてくださいます。

「一つの鍵盤をひいたら出る音は一つなのに、でも、先生の音はそうじゃないんです」

その不思議を、その深さを味わえる世界にいるという喜びが声からあふれ出ていらっしゃいます。

こんなに全身で喜べる世界を自分にたくさん与えているこの方を、

自分がどんなときに輝くかをよく知っていて、それを存分に生かしていらっしゃるこの方を

素敵だな・・・と感じつつ

いつもお話を聞かせていただくのですが。

「あなたの音はおかずが多すぎる!とも言われたんですよ」

おかずが・・・面白い表現です。

「一番食べたいメインは何?どの音を出したいの?」

ああ、すごい。

この先生は、ピアノという表現方法を通して

生徒さんたちに何かものすごいものをつきつけていらっしゃるのだな、と思いました。

「どの音を出したいの?」

この曲を通じて、何を表現し、聞く人に何を伝え、どんな世界を持って帰ってもらいたいのか。

このピアノという方法を通して、あなたはあなたという人間の何を表現したいのか。

それはつまり

「あなたは何者なのか?」

「あなたはどう生きたいのか?」

と問いかけられていることに他ならない。

わたしにはそう思えました。

この一音に

積み重ねた自分の歴史が出る。

曲の解釈や理解には、そのまま自分の心の繊細さや幅の広さ、深さが出ることでしょう。

どこまで相手に伝わるのか

そこには、どれだけ広く、場に、世界に意識を広げられるかにかかっていることでしょう。

それは

ピアノだけではなく、どんな表現の世界でも同じなのでしょう。

ピアノの話をはるかに越えて

自分自身への問いとなって体の中にぐんぐんしみこんでくるのを感じていました。

とても心地よい高揚感。

そして

クライアントさんお一人お一人の関わっていらっしゃる世界を通して

いつも、幾つもの世界、いくつもの人生、幾つもの感動をを共に体験させていただいていることに

心から感謝したことでした。

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