先週の金曜日はキャッチワークかごしまにて
「求職者のためのコミュニケーション能力アップ講座」で
一日若い方々と過ごしておりました。
特に、若い方々は「緊張する」「人見知りする」「あがる」「上手く話せない」(と自分で思っている)
ことへの思いをおっしゃる方が特に多いのです。
「人前で上手く話せない」という一人に
周りのみなさんが
「それは、丁寧に言葉を選んでいるからだよ」
などなど…すてきな「視点の変化」の言葉をプレゼントしているのを聞きながら
その日を終えたのですが。
さっき、PCの整理をしていたら
こんな詩が出てきたので、転載してみます。
以前、昔からの知人が同じようなことを言っていたときに
プレゼントした詩です。
「汲む ~Y・Yに~」(茨木のり子)
(前略)
初々しさが大切なの
人に対しても 世の中に対しても
人を人と思わなくなったとき
堕落が始まるのね
墜ちてゆくのを隠そうとしても
隠せなくなった人を何人も見ました
私はどきんとし そして深く悟りました
大人になってもどぎまぎしてもいいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇
やわらかくなく外に向かってひらかれることこそ難しい
あらゆる仕事 すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと…
この詩を、プレゼントしたときに
実は一番染み込んでいたのは
自分自身だったことを思い出しました。
彼らにも、この詩を読んであげられたらよかった。